推し、燃ゆ
いやー春ですね。花粉バシバシですね。
耳鼻科に薬をもらいにいくと春だなって思います。(ビラノア)
さて、花粉避け読書といきましょう。
ハロプロファン必見の映画『あの頃。』を見まして、その熱でこの本も一気に読ませていただきました。
日ごろ応援している「推し」が炎上してしまい、「推し」をとりまく環境が変わっていき、それに伴い自らの生活も変化していく女子高生の物語です。
先日私の推している某グループのメンバーがスキャンダルから脱退を発表し…
とてもタイムリーなお話でした…
推している側にとっては、「推し」というのはホントに精神的な柱なんですよね。
推しから元気をもらうし、推せるようにするために仕事頑張れたりとか、生活の一部になっているというのは大げさではなくガチなんですよね。
でもマジでヤバイときは推しを見る余裕もなくなります。そうなるとやばいです。これはまずいぞと感じて仕事を辞めました。(体験談)
まぁそれはいいんですけど。
アイドルを取り巻く環境って異質ですよね。恋愛禁止やらなんやら。
私は子供の頃阪神タイガースが好きで、その延長的な感じでアイドルも推してるんですが、そういった人ばかりではないということですよね。
赤星のユニフォームも買うし、ライブTシャツも買います。
メガホン振って応援歌歌うし、サイリウム振ってコールします。
…なんの話をしてるんだっけ?
『あの頃。』でも、この『推し、燃ゆ』でも感じたんですけど、「好き」のパワーってすごいんですよね。
なんでもできる気がするし、いつまでも続けられる気がするし。
でも、それはふとした瞬間になくなってしまうかもしれない。
だから、「今」を一生懸命捧げて楽しもうっていうね。
"推しは推せるときに推せ"っていい言葉ですよね。
…終始何の話してんだ。
悲しみよこんにちは
緊急事態宣言が各地で出されましたが、絶好の読書機会とポジティブにとらえていきます…。
そんな中読んだ本はこちら。
(※以下、ネタバレを含みます)
先日、映画『ジョゼと虎と魚たち』を見てきまして、えらくボロボロと涙を流してしまいました。
劇中に『一年ののちに』などサガンの作品の名前が登場し、気になったのですが、それらを買おうと思ったらなかなかのプレミアが…。
しょうがなしに(失礼)サガンの代表作であるこの本を読んでサガン作品の雰囲気を知ろうと思い立ったわけです。
読み終えての率直な感想は「生々し…」ですね。
サガンがこの作品を書いたのは18歳のころだそうで、主人公シリルも17歳の女性。
主人公の恋心、嫉妬、苦悩などがまだまだウブな男の子の私の胸はドキドキが止まりませんでした。
うとましく思えても、手を焼いてくれるのは愛があるからで、
「"好き"の反対は嫌いではなく"無関心"」とはよく言ったものです。
大切な人はそばにいて、失ってから気づくんだ。
めちゃめちゃベタですけどベタこそなんですよね。ベタを通らずして名作にあらず。
「考えること」が苦手なシリルはおそらく一時の感情で企てたことで後悔していましたが、人っていきあたりばったりでもいいと思うんですよね。
先のことはわからないし、その瞬間に与えられた情報のみで物事を判断しなければならない。ただ、感情はノイズになることの方が多い印象ですけど。
最後にはシリルも父も立ち直って(いるようにみえ)ましたし、元のような生活を取り戻すことができて幸せだと言ってましたし。ただ、その代償が無いなんてことは無いんだよ。と。
人生は選択の連続で、自らの選択に向かい合って受け入れていく日々なんですよね。きっと。
小説を読み慣れていないというのもあるのですが、情景描写と人物の心理描写を重ねて読み取るというのはまだまだ難しかったですね…
あとがきの解説を見てはは~んとなってもう一回読み返してみたくなりました(読み返してない)
それでも、十分に登場人物の心情は感じ取りやすいと思いますし、とても触れやすい作品だったなと感じました。
運命を創る
みなさまあけましておめでとうございます。
無事2021年を迎えられたことに感謝です。
今年はどんな年になるでしょうか?
私はのらりくらりと生きていくことにします~
記念すべき2021年の1冊目はこちら。
小学生以来の課題図書を与えられまして、この本もそのうちの一つです。
森信三先生が師範学校で講義していた際の講義内容を記したものだそうです。
しょっぱなで「生を与えられていることに感謝すべき」とか、他にも「神が~」という文章があったりで、正直な感想は「ちょっときもちわるいなぁ」でした。
昭和12年~14年だそうで、時代的にはかなり昔なのでそのあたりの背景などが感覚の差として出たのでしょうか。
ただ、共感というか、腑に落ちる部分もそこそこにありました。
この読書が、われわれの人生に対する意義は、一口で言ったら結局、「心の食物」という言葉がもっともよく当たると思うのです。
(中略)
だが同時にここで注意を要することは、われわれの日常生活の中に宿る意味の深さは、主として読書の光に照らして、初めてこれを見出すことができるのであって、もし読書をしなかったら、いかに切実な人生経験といえども、真の深さは容易に気づきがたいと言えましょう。
これはまさにそうですよね。受け皿をひろげるというか。
他人の頭の中を覗き見ることで、自分の中になかったものを取り入れられるわけですから。
と、ろくに読書してないやつが言ってます。
RHYMESTERの宇多丸さんは映画をめちゃくちゃ見てますが、「他人の人生を疑似体験している」的なことを言ってた気がします。
受け皿を広げるとともに、それ自体が人生経験になるので、創作物に触れるということはかなり重要だよなと最近感じています。
「仕事は80点でも仕上げる速度が大事」とか、「人生は正味三十年」などなど
よく聞く話も書かれており、こういったことはこの時代からあったのだなと。
私自身が宗教とか哲学的なものに慣れていないことがわかりました。
まだまだ課題図書はありますのでガンガン触れていこうと思います。
夜と霧 新版
めっきり寒くなってきました。
この間まで暖かったはずなのに…
唇ガッサガサの肌カイカイーになってきたので完全に冬ですね。
今回の本はこちら。
"「言語を絶する感動」と評され、人間の偉大と悲惨をあますところなく描いた本書は、日本をはじめ世界的なロングセラーとして600万を超える読者に読みつがれ、現在にいたっている。原著の初版は1947年、日本語版の初版は1956年。その後著者は、1977年に新たに手を加えた改訂版を出版した。"
―本書背面内容紹介より引用
この本はナチスの強制収容所に収容された心理学者である筆者の体験記を綴ったものです。
本書は第一段階 収容、第二段階 収容所生活、第三段階 収容所から解放されて という章立てで話が進んでいきます。
恥ずかしながら私は世界史に疎く、先の大戦についてもあまり大した知識は持っていません。
また、語られている状況等が私が体験している現代のものとはかけ離れていることもあってか、この本を読み進めていっても、正直なところ途中まで内容にピンとは来ませんでした。
ただ、収容所で暮らす人々の主観的、客観的心理的な変化等がこの本の主題のひとつであると思うのですが、そのあたりが語られている、第二段階終盤から第三段階がとても興味深かったです。
もういいかげん、生きることの意味を問うことをやめ、わたしたち自身が問いの前に立っていることを思い知るべきなのだ。
「生きる」意味を探すなどと言いますが、そうではないのだと。「人生」の方から私たちに対してその瞬間瞬間に意味を問われているのだ。という考え方なんですね。
やはり「今」を生きるということ。自分がしたその選択こそに意味があるんだ、ということですよね。マインドフルネス。
人は未来を見すえてはじめて、いうなれば永遠の相のもとにのみ存在しうる。
ただし、問うてくれるものがなくては答えも出せない。自らに問うてくれる「人生」が何かを知る必要もある。家族なのか、恋人なのか、友人なのか。それとも成し遂げたい何かなのか。
あらかじめ精神的に脆弱な者が、その性格を展開していくなかで収容所世界の影響に染まっていく、という事実だった。脆弱な人間とは、内的なよりどころをもたない人間だ。
期限がない(終わりが見えない)強制収容によって未来が見えなくなることにより、「人間らしさ」が破綻していくという分析だそう。
以前の記事でも引用した、『ドリフターズ』の「飯がなくとも尊厳があれば人は生きられる」というのに通ずるなと。
何か目標(時間・難易度が遠くないもの)を持つこと、その目標に対してするべきこと・やりたいと思うことを実行していく。
そういったことが人生の豊かさを決める要因のひとつなのではないでしょうか。
自分を操る超集中力
約1ヶ月ぶりの投稿となってしまったことに我ながらビックリです。
Kindleのライブラリ見返すとまた漫画ばっかり読んでましたね。漫画おもしろい。サイコー。
あ、でも漫画の記事も書けばいいのか。そうか。
そして漫画ではない今回の本はこちら。
前回の記事でもちょろっとDaiGo氏の話をしましたが、そんなDaiGo氏の著書を読んでみました。
さすがDaiGo氏。説明もわかりやすく、読みやすい文章でサラッと読めた感じがしました。
書かれている内容も、研究に基づいた事例と、それに従ってDaiGo氏が取り組んでいる実践例、というようにエビデンスに基づいた感じで書かれています。
そう、「感じ」です。
ひっかかるのは参考文献の一覧が無いこと。
"〇〇学者〜の研究では…"というように事例を紹介するのですが、その論文自体の出典元は示されていません。
また、
"たった7分間のHIIT*1で、1時間ほどの運動と同じ効果が得られると考えられています。"
"15〜20分のパワーナップ*2は、夜の3時間の睡眠に匹敵し、…"
などと具体的な数字を用いてインパクトを与え(ようとしているのだと思います)ていますが、「1時間ほどの運動」とは?どれくらいの強度の運動なの?「同じ効果」とは?消費カロリー?心肺に与える負荷?何が何と同じなの?
「夜の3時間の睡眠に匹敵」とは何がどう匹敵してるの?っていうかそもそもどこで誰が何を根拠に言ってんの?みたいなのは気になっちゃいますよね。
DaiGo氏や中田敦彦氏など、You Tubeで発信されている方のエビデンス問題はたびたび話題になっていますが、しっかりと自らが一次情報に触れるということは忘れてはなりませんね。
しかし、書かれている内容は興味深いことが多く、本書の要である「ウィルパワー」の消費が集中力と関係しているという内容に関してはなるほどたしかにと思うことが多かったです。
睡眠や食事、運動など、日々実践するにもハードルが高くないものが多く、取り組みやすいのではないでしょうか。
この記事もいい感じの集中力で書けました。
たった一度の人生は好きなことだけやればいい! 東大卒ポーカー世界チャンプ 成功の教え
先日、メンタリストのDaiGoがめちゃめちゃ儲けており、自己啓発市場自体もかなり伸びているというツイートを見ました。
前回の記事ではないですけど、新自由主義を生きる我々が求めているものなのでしょうね。
そして今回読んだ本はこちら。
ええ。何を隠そう自己啓発書です。
著者の木原さんといえば日本ポーカー界でもトップレベルの実力者であり、日本人として初めて世界選手権を優勝された方です。
私自身、ポーカーのルールは知っていて数回プレイしたことがある程度です。それでも木原さんの存在を知っていましたし、メディアで見かける機会もあったのでポーカー界以外での知名度も高いのではないのでしょうか。
ポーカー以外でのゲームでも期待値やリスクのとり方などが優れていると聞いたことがあります。自らの能力を他分野でも活かせているのってすごくかっこいいですよね。
さて、本の内容についてなんですが、終始「うんうん、そうだよね〜わかる〜〜」という感じで読み進めていました。何様だよっていうね。
めちゃめちゃ雑に言えば、「好きなことを続けていれば一流になれる」という話なのですが、
本気で成功したいと思うなら、成功するための努力を続けても苦痛と感じない分野、いや、努力自体が楽しく続けたいと思う分野で勝負すればいいのです
これはまさに!!!!ってなりました。
現在の仕事について「(それなりの大学行ってるということは)勉強では努力できたんだから努力の仕方わかるだろ」という風に言われたことがあるんですが、自分では勉強で努力した記憶はあまりないんですよね。塾に行ったりだとかして、時間を割いたというのは事実ですが、自習しまくったりはしなかったんです。ただ、テストだとか問題を解くという行為は結構好きで、それほど苦ではなかったというか。テスト嫌だなぁとか言う同級生に対しては「え、学校早く終わるし部活ないし最高じゃない?」とか思ってたタイプでした。
だから、「努力しろ」って言われてもピンとこないんですよね。
「好きこそものの上手なれ」
なんて先人はすでに気づいてるんですよね。さすがus先祖。
これってまさに引用した部分に合致しますよね。好きなものにのめり込むことは努力と感じずに能力を高められるという。
そういう生き方のほうが人生の幸福度は高まるのは当然ですよね。
最近は自分のやりたいことをやるというのを結構心がけているつもりで、そこそこできていると感じてます。ただ、これは趣味だったりのプライベートな部分の話なので、仕事の部分でもそういう仕事が見つけられるようにしなきゃですね!
表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬(文庫版)
数日前、仕事が暇すぎて本を読んでおり、気づいたら仕事が終わってました。
この職場大丈夫ですか?(辞める)
そんな時間を忘れるほどのめりこませてくれる本がこちら
2017年に同名の単行本が出版され、そこに書き下ろしを追加して出版された文庫版です。
若林さんが以前、テレビ東京『あちこちオードリー』で
「海外旅行で、飛行機の窓から日本が見えたとき”あぁ、これからホントのことを言わない国に着陸するんだな”と思う」
みたいな発言をされてたと記憶しています。
芸能人って大変ですね…。
社会主義のキューバ、大自然のモンゴルという、資本主義競争社会で都市開発がすすむ日本(東京)とは正反対の国。
年越し時に死ぬほど花火を打ち上げる「クレイジー」なアイスランドという、普段の若林さん(私の主観)と正反対な国。
これらの国への旅行で感じたことが綴られています。
上の発言はどこに行ったときに感じたのでしょうね?
若林さんといえば「人見知り」でおなじみですが、最近はそんなことを全く感じさせないような気がします。
『ナナメの夕暮れ』でも心境の変化などが語られていました。
『表参道の~』では、キューバで感じた「amistad」、ツアーで参加したアイスランド旅行で周囲に馴染むことができなかったのは、
今回の疎外感の多くは自分で生み出したものであった。というか、幼稚園児の頃から感じ続けていた疎外感というものはほとんど全て自分から生み出したものだったのだろうな。
と語っています。
私自身もある集団で疎外感を感じながら1か月ほど過ごしたことがあり、「こんなん無理ゲーやん」と言い聞かせていたのですが、これを読み気づかされた部分もありました。
1冊を通して、社会的なものや環境による生き方みたいな話をされてますが、若林さんが思うどこでも変わらない大事なものは「人と人のつながり」なのではないでしょうか。
それを元・人見知り(勝手に)の若林さんに教えていただいたような気がします。
最近は「モノ」より「コト」にお金をかけた方がいいなんて言われますが、こういう海外旅行とかの思い出ってずっと残りますし、学ぶことも多いし、かなりコスパいいですね。ひとりで海外行く勇気を誰かください…。